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こんにちは。
「ぽっちゃり勇者の自動売買LAB」の、ぽっちゃり勇者です。
自動売買の成績を見るとき、ついつい最初に見てしまう数字があります。
「利益はいくら?」
僕も見ます(笑)。
+10万円。
+30%。
右肩上がりのきれいなグラフ。
こんな結果を見ると、
勇者「おおっ!この自動売買、強いんじゃない!?」
エコーネ「その前に最大DDを見ましょう♡」
勇者「……また知らない言葉が出てきた。」
今回の自動売買LAB辞典は、
最大ドローダウン(Maximum Drawdown/最大DD)
です。
自動売買では利益と同じくらい、場合によっては利益を見るより先に確認したい数字だと考えています。
なぜなら最大DDを見ることで、
「その利益を得るまでに、どれくらい資産が沈んだのか」
が見えてくるからです。
3行でいうと?
**ドローダウン(DD)**とは、資産や運用成績がそれまでのピークからどれくらい下落したかを表す考え方です。
その中で最も大きかった下落が、
最大ドローダウン(Maximum Drawdown/最大DD)
です。
利益だけでは見えにくい運用途中の苦しさ・リスクの大きさを確認するための重要な指標です。
ドローダウン(DD)とは?
まずは難しく考えず、冒険で考えてみます。
勇者の運用資金が、
100万円
だったとします。
運用がうまくいって、
100万円
↓
110万円
になりました。
勇者「+10万円!順調!」
ところが、その後相場が悪くなって、
110万円
↓
99万円
まで減った。
この場合、スタート時の100万円から見ると、
-1万円
です。
でもドローダウンでは、そこだけを見ません。
直前につけた最高地点、
110万円
から、
99万円
まで落ちています。
つまり、
11万円の下落
です。
割合なら、
11万円 ÷ 110万円 = 10%
なので、
ドローダウン10%
となります。
勇者「最初の100万円から1万円しか減ってないのに?」
エコーネ「DDは“最高地点からどれだけ落ちたか”を見るんです♡」
ここが最初のポイントです。
最大ドローダウン(最大DD)とは?
運用を続けていると、ドローダウンは何度も発生します。
たとえば、
100万円 → 110万円 → 104万円
なら、ピーク110万円から約5.5%下落。
その後、
104万円 → 120万円 → 108万円
なら、ピーク120万円から10%下落。
さらに、
108万円 → 130万円 → 104万円
なら、ピーク130万円から20%下落。
この運用期間中で最も大きかったのは、
20%
です。
これが、
最大ドローダウン(Maximum Drawdown)
です。
つまり、
過去の運用期間中、ピークから最も深く沈んだところ
を表します。
最大DDはどう計算する?
基本的な考え方はシンプルです。
最大DD(%)
=(ピーク時の資産 − その後の最安値)÷ ピーク時の資産 × 100
たとえば、
ピーク:100万円
その後の最安値:80万円
なら、
(100万円 − 80万円)÷ 100万円 × 100
= 20%
最大DDは20%です。
金額なら、
20万円
となります。
最大DD20%って、どれくらい?
数字だけだと分かりにくいので、100万円で考えてみましょう。
最大DDが、
5% → 95万円
10% → 90万円
20% → 80万円
30% → 70万円
50% → 50万円
まで沈むイメージです。
もちろん実際には、運用途中で利益が出てピーク資産が変化するため、必ず「初期資金から○万円」という意味ではありません。
でも、
最大DD50%
となると、
「運用途中で資産のピークから半分まで沈んだことがある」
ということ。
数字の印象がだいぶ変わってきます。
なぜ「利益」だけではダメなの?
ここからが自動売買LABで重要なところです。
2つの自動売買があったとします。
自動売買A
年間利益:+20万円
最大DD:10%
自動売買B
年間利益:+25万円
最大DD:50%
利益だけを見ると、
Bの勝ち。
+5万円多く稼いでいます。
ところが最大DDを見ると、
A:10%
B:50%
です。
勇者「……B、途中でえらいことになってない?」
エコーネ「そこを見るのがDDです♡」
どちらが良いかは、これだけで一概には決められません。
ただ、
「利益25万円」
だけを見た場合と、
「利益25万円、その途中で最大DD50%」
まで知った場合では、運用に対する印象がまったく違います。
だからLABでは、
利益とDDをセットで見る
ことを大切にします。
100万円が50万円になると、元に戻すには?
ここでもう一つ、ドローダウンの怖いところがあります。
100万円から10%減ると、
90万円。
90万円から100万円へ戻すには、
約11.1%増やせば戻ります。
ところが、
100万円から50%減ると、
50万円。
50万円を100万円へ戻すには、
+50%ではありません。
必要なのは、
+100%。
つまり資産を2倍にする必要があります。
下落率と、元に戻すために必要な上昇率は対称ではありません。
ざっくり並べると、
| DD | 残る資産 | 元に戻すのに必要な利益率 |
|---|---|---|
| 10% | 90% | 約11.1% |
| 20% | 80% | 25% |
| 30% | 70% | 約42.9% |
| 40% | 60% | 約66.7% |
| 50% | 50% | 100% |
勇者「50%負けたら、100%勝たないと戻らない……。」
エコーネ「だから大きく沈まないことも大切なんです♡」
これは自動売買に限らず、資金管理を考えるうえで重要です。
最大DDが小さければ優秀なの?
ここにも罠があります。
最大DDが小さい=必ず優秀
ではありません。
たとえば、
年間利益:+1%
最大DD:1%
と、
年間利益:+20%
最大DD:10%
があったとします。
最大DDだけなら前者の方が小さい。
でもリターンも全然違います。
逆に、
年間利益:+50%
最大DD:80%
なら、
「利益は大きいけれど、自分はこの下落に耐えられるのか?」
という話になります。
つまり最大DDは、
単独で見る数字ではない
ということ。
LABでは、
利益
最大DD
PF(プロフィットファクター)
勝率
取引回数
必要資金
保有ポジション
などと組み合わせて見ていきます。
PFについては、次回のLAB辞典で攻略予定です。
最大DDは「未来の最大損失」ではない
これはものすごく重要です。
バックテストやシミュレーション画面に、
最大DD:12%
と表示されていたとします。
すると初心者勇者は、
勇者「最大でも12%しか減らないのか。安心!」
エコーネ「その解釈は危険です♡」
最大DD12%という数字が意味するのは、
その検証期間・その条件の中で確認された最大DDが12%だった
ということです。
「今後も最大12%までしか下がらない」
という意味ではありません。
未来には、
過去になかった値動き
急激な相場変動
長期間のトレンド
スプレッド拡大
スリッページ
流動性低下
設定変更
などが起こる可能性があります。
したがって、
過去の最大DD ≠ 将来の最大損失
です。
これは必ず覚えておきたいところです。
検証期間が短い最大DDには注意
これも自動売買では重要です。
たとえばシミュレーション期間が、
1か月
しかなかったとします。
その1か月がたまたま穏やかなレンジ相場なら、
最大DD3%
だった。
でも半年、1年、数年と期間を伸ばしたら、
大きなトレンドや暴落局面が含まれて、
最大DD20%
になるかもしれません。
つまり最大DDを見るときは、
「何%だった?」
だけではなく、
「どの期間を調べた最大DD?」
まで確認する必要があります。
Cトレでは最大DDをどう考える?
ここは、ぽっちゃり勇者LABとかなり関係があります。
Cトレのようなリピート型自動売買では、
レンジ内で、
買う
↓
戻る
↓
利確
を繰り返している間は、利益がコツコツ積み上がることがあります。
ところが相場が想定レンジを大きく抜けると、
買う
↓
さらに下がる
↓
追加で買う
↓
さらに下がる
という状態になることがあります。
すると、
確定利益はプラスなのに、含み損が大きい
という状況もあり得ます。
だからCトレでは、
確定利益だけを見て「勝っている」と判断しない。
資産全体や含み損、最大DDを見ることが重要になります。
EAのバックテストでも最大DDを見る
EAをバックテストするときも同じです。
利益グラフが右肩上がり。
最終利益も大きい。
それだけを見ると、
「これはいける!」
と思ってしまいます。
でも途中を見ると、
一度かなり大きく沈んでいる
かもしれません。
その下落が実際の資金で起きたとき、
証拠金は耐えられるのか?
心理的に運用を続けられるのか?
という問題が出てきます。
バックテストでは、
最終利益と最大DDをセットで確認する
クセをつけたいところです。
「残高」と「有効証拠金」で見え方が変わる
自動売買では、もう一段注意したいポイントがあります。
確定損益だけを見るのか。
含み損益まで含めて見るのか。
です。
たとえば、
確定利益:+10万円
含み損:-30万円
だった場合。
確定利益だけを見ると、
「+10万円!」
ですが、
含み損まで考えると、
実質的には大きく沈んでいる
状態です。
特にポジションを長く保有するタイプや、複数ポジションを積み上げる自動売買では、
残高(Balance)だけではなく、有効証拠金(Equity)の推移
も見たいところです。
ぽっちゃり勇者LABでは、可能な限り含み損を含めた資産推移を重視します。
最大DDは「精神力」の数字でもある
最大DDは数学的なリスク指標ですが、実際に運用すると心理にも直結します。
100万円で始めた自動売買が、
98万円
95万円
90万円
85万円……
と減っていく。
バックテストでは、
「最大DD15%か」
と冷静に見られても、
リアルマネーで15万円減っている画面を見ると話は違います。
勇者「……これ、本当に戻る?」
となります。
そして怖くなって運用を止めた直後に相場が戻る。
あるいは、
「バックテストではもっと耐えていた!」
と無理に続けて、さらに損失が拡大する。
どちらも起こり得ます。
だから最大DDは、
システムが耐えられるか
だけでなく、
自分自身が耐えられる運用なのか
を考える材料にもなります。
🧪 ぽっちゃり勇者LABではこう見る!
LABで自動売買を検証するとき、
「いくら儲かった?」
だけでは終わらせません。
最低でも、
① 確定損益
② 含み損益
③ 資産推移
④ 最大DD
⑤ 最大保有ポジション
⑥ 取引回数
⑦ 必要証拠金
あたりを記録したいと思っています。
そして重要なのが、
最大DDが発生したとき、相場で何が起きていたのか。
レンジを抜けた?
重要経済指標だった?
急激なトレンドだった?
ポジションが積み上がった?
こうした原因まで確認する。
そうすれば、
「最大DD20%でした」
で終わらず、
「このロジックは、こういう相場になるとDDが大きくなりやすい」
という一歩踏み込んだ検証ができます。
これがLABでやりたいことです。
最大DDだけで自動売買を選ばない
最後にもう一度。
最大DDは重要です。
でも、
「最大DDが一番小さいものを選べばOK」
という話でもありません。
利益が大きくてもDDが大きい。
利益は小さいけれどDDも小さい。
取引回数が多い。
少ない。
長期間安定している。
最近だけ成績が良い。
自動売買にはいろいろな特徴があります。
だから、
リターンとリスクを一緒に見る。
そのための代表的な数字の一つが、
最大ドローダウン
です。
まとめ:利益を見るなら「どれだけ沈んだか」も見る
最大ドローダウン(最大DD)は、
運用資産がピークからどれくらい下落したか
を表す重要な指標です。
初心者ならまず、
最大DDが大きい
=運用途中で大きく沈んだ経験がある
と理解すればOKです。
そして大切なのは、
最大DDは未来の最大損失を保証する数字ではない
ということ。
検証期間や相場環境によって、最大DDは変わります。
自動売買を見るときは、
利益だけを見るのではなく、そこに到達するまでの道のりを見る。
+30万円の裏側で最大DD5%だったのか。
それとも最大DD50%だったのか。
同じ「利益」でも意味はまったく違います。
勇者「利益ランキングの横に最大DDも書いてほしくなってきた。」
エコーネ「LAB辞典の効果が出てきましたね♡」
ジョブくん「次はPFです!」
勇者「またアルファベット……。」
自腹で挑んで、数字で検証。
次回の自動売買LAB辞典では、
PF(プロフィットファクター)
を攻略します。

投資に関する注意事項
当記事は最大ドローダウンや自動売買について学習・検証した内容を紹介するものであり、特定の金融商品・取引手法への投資勧誘や投資助言を目的とするものではありません。
バックテストやシミュレーションで確認された最大ドローダウンは、将来の最大損失を保証・限定するものではありません。
FX・自動売買には元本を超える損失を含むリスクが生じる場合があります。実際の取引については、ご自身で最新の取引条件やリスクをご確認ください。


