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こんにちは。
「ぽっちゃり勇者の自動売買LAB」の、ぽっちゃり勇者です。
前回のLAB辞典では、こんな話をしました。
勝率90%でも負けることがある。
逆に、
勝率40%でも利益が残ることがある。
勇者「でも、やっぱり納得いかない。10回中6回も負けてるのに、なんで利益が出るの?」
エコーネ「1回の勝ちと1回の負けの“大きさ”が違うからです♡」
勇者「大きさ?」
ジョブくん「そこでリスクリワードです!」
今回のテーマは、
リスクリワード(Risk-Reward)
です。
自動売買やEAでは、
「どこで利益確定するか」
「どこで損切りするか」
にも関係する大切な考え方です。
そしてリスクリワードが分かると、
なぜ勝率だけでは自動売買の成績を判断できないのか
が、さらに分かりやすくなります。
3行でいうと?
リスクリワードとは、1回の取引で想定する損失(Risk)と利益(Reward)のバランスを見る考え方です。
たとえば、
損失5,000円に対して利益10,000円
を狙うなら、リスク:リワードは、
1:2
です。
勝率が低くても、1回の利益が1回の損失より大きければ、トータルで利益を残せる場合があります。
リスクリワードとは?
英語では、
Risk / Reward
です。
Riskは、
どれだけ損失を許容するか。
Rewardは、
どれだけ利益を狙うか。
たとえば、
損切り:-5,000円
利益確定:+10,000円
なら、
リスク:リワード = 1:2
となります。
つまり、
「1失う可能性に対して、2の利益を狙う」
というイメージです。
勇者「2もらえるなら1払ってもいい……みたいな?」
エコーネ「実際にもらえるとは限りませんけどね♡」
ここは重要です。
リスクリワードは、
「必ずこの利益が得られる」
という意味ではありません。
あくまで取引設計や実際の結果における、利益と損失の大きさの関係を見る考え方です。
「1:2」と「2:1」、どっち?
リスクリワードを調べると、少し困ることがあります。
サイトやツールによって、
リスク:リワード
で表したり、
リワード ÷ リスク
を「リスクリワードレシオ」として表したりすることがあります。
たとえば、
損失5,000円
利益10,000円
の場合。
リスク:リワードなら、
1:2
です。
利益 ÷ 損失で比率を出せば、
10,000 ÷ 5,000 = 2.0
となります。
この記事では分かりやすく、
リスク:リワード = 1:2
を基本に説明します。
数字を見るときは、
「どちらを先に表記しているのか」
を確認しましょう。
リスクリワード1:1なら?
まずは一番シンプルな例です。
利益確定:
+5,000円
損切り:
-5,000円
なら、
リスク:リワード = 1:1
です。
10回取引して、
5勝5敗なら、
利益:5,000円 × 5 = 25,000円
損失:5,000円 × 5 = 25,000円
なので、取引コスト等を考えない単純化では、
±0円
です。
つまり1:1なら、単純計算上の損益分岐となる勝率は、
50%
です。
リスクリワード1:2なら?
今度は、
損切り:
-5,000円
利益確定:
+10,000円
です。
リスク:リワードは、
1:2
になります。
10回取引して、
4勝6敗
だったとします。
勝率は、
40%。
一見すると負けているように見えます。
でも計算すると、
4勝 × 10,000円
= +40,000円
6敗 × 5,000円
= -30,000円
なので、
最終損益 +10,000円
です。
勇者「6回負けたのにプラス!」
エコーネ「前回の“勝率だけでは分からない”につながりましたね♡」
これが、
勝率が低くても利益を残せる理由
の一つです。
リスクリワード1:0.5なら?
逆も見てみましょう。
損切り:
-10,000円
利益確定:
+5,000円
なら、
リスク:リワードは、
1:0.5
です。
この場合、
1回負けると、1回勝った利益の2回分を失う
ことになります。
10回取引して、
7勝3敗。
勝率70%です。
利益は、
7 × 5,000円 = +35,000円
損失は、
3 × 10,000円 = -30,000円
結果は、
+5,000円。
勝率70%でも、それほど大きな利益ではありません。
さらに6勝4敗なら、
+30,000円 – 40,000円
で、
-10,000円。
勇者「勝率60%なのに負けた!」
エコーネ「勝率とリスクリワードはセットなんです♡」
勝率とリスクリワードはセットで考える
ここまでを整理します。
同じ10回の取引でも、
勝率が高いから利益が出る
とは限りません。
そして、
勝率が低いから負ける
とも限りません。
重要なのは、
勝率 × 1回の利益 × 1回の損失
です。
たとえば単純化すると、
| リスク:リワード | 損失 | 利益 | 損益分岐勝率 |
|---|---|---|---|
| 1:0.5 | -10,000円 | +5,000円 | 約66.7% |
| 1:1 | -10,000円 | +10,000円 | 50% |
| 1:2 | -10,000円 | +20,000円 | 約33.3% |
| 1:3 | -10,000円 | +30,000円 | 25% |
※スプレッド・手数料・スリッページ等を考慮しない単純化した例です。
リワードが大きくなるほど、計算上は必要な勝率が下がります。
損益分岐勝率はどう計算する?
少しレベルアップしてみましょう。
取引コスト等を考えない単純なモデルなら、
損益分岐勝率
= リスク ÷(リスク + リワード)× 100
で求められます。
リスク1、リワード2なら、
1 ÷(1 + 2)× 100
≒ 33.3%
です。
つまり、
リスク:リワード = 1:2
なら、約33.3%が理論上の損益分岐点になります。
ただし実際の取引には、
スプレッド
手数料
スリッページ
などがあるため、現実の損益分岐点はこの単純計算とは異なる場合があります。
じゃあリスクリワード1:10にすれば最強?
ここで勇者は考えました。
勇者「なるほど!だったら損切り1万円、利確10万円にすれば最強じゃない?」
エコーネ「そんな簡単なら、みんなそうしています♡」
リスクリワードを大きくすれば、
利益目標が遠くなります。
すると当然、
そこまで価格が到達する確率
も変わってきます。
つまり、
リワードを大きくする
↓
必要勝率は下がる
↓
でも実際の勝率も下がる可能性がある
わけです。
リスクリワードだけを大きくすれば良いわけではありません。
TPとSLにもつながる
EAを使っていると、
TP
と
SL
という言葉が出てきます。
TPは、
Take Profit(利益確定)
SLは、
Stop Loss(損切り)
です。
たとえば単純化して、
TP:200
SL:100
なら、
値幅だけで考えれば、
リスク:リワード = 1:2
です。
反対に、
TP:100
SL:200
なら、
1:0.5
です。
ここだけを見ると、
TP200 / SL100の方が良さそう
に見えます。
でも実際には、
TP200まで到達する頻度
と、
SL100に到達する頻度
も変わります。
つまり、
TPとSLを変える
→ リスクリワードが変わる
→ 勝率も変わる
という関係があります。
「TPを広げれば利益が増える」とも限らない
たとえば同じエントリーロジックで、
設定A
TP:100
SL:100
設定B
TP:200
SL:100
を比較したとします。
設定Bはリスクリワードが良く見えます。
でもTPまで遠くなったことで、
A:勝率60%
B:勝率30%
になったらどうでしょう。
設定Bの方が必ず利益が大きくなるとは言えません。
だからEAでは、
TP/SL単体ではなく、変更した結果として勝率・PF・最大DD・純利益がどう変わったか
を見る必要があります。
これは、ぽっちゃり勇者LABで実際に検証していきたい部分です。
Cトレでは少し考え方が違う
Cトレのようなリピート型自動売買では、
1回のTPとSLだけ
では評価しにくい場合があります。
たとえば、
小さな利益を何度も確定する一方で、
相場が逆行すると複数ポジションを保有する。
すると、
確定した取引だけを見ると勝率が高い
けれど、
大きな含み損を抱えている
という状態もあり得ます。
この場合、
単純な1トレードのリスクリワードだけでなく、
最大保有ポジション
含み損
最大DD
必要証拠金
なども見る必要があります。
Cトレでは特に、
「1回の取引」だけではなく「運用全体」
を見ることが大切です。
PFとは何が違う?
No.005で攻略した、
PF(プロフィットファクター)
ともつなげてみましょう。
リスクリワードは主に、
1回あたりの利益と損失の関係
を見る考え方。
PFは、
総利益 ÷ 総損失
で、
取引全体の結果
を見ます。
つまり、
リスクリワード × 勝率 × 取引回数
などが積み重なった結果が、PFにも反映されてきます。
リスクリワード1:2でも、勝率が極端に低ければPFが1を下回ることがあります。
逆にリスクリワード1:0.5でも、十分高い勝率を維持できればPFが1を上回る可能性があります。
最大DDも忘れない
そしてNo.004、
最大ドローダウン(最大DD)
です。
仮に、
リスクリワード1:3
PF2.0
という自動売買があったとしても、
最大DD70%
だったらどうでしょう。
印象が変わります。
反対に、
リスクリワード1:1
PF1.4
最大DD10%
という自動売買もあるかもしれません。
どちらが自分の運用に適しているかは、
リスクリワードだけでは決まりません。
「理論値」と「実際の結果」を分けて考える
ここも自動売買では重要です。
EAの設定上、
TP:200
SL:100
だから、
リスクリワード1:2
だったとします。
でも実際の取引では、
途中で決済する
トレーリングストップが動く
スリッページが発生する
ポジションごとに決済幅が違う
などによって、
実際の平均利益と平均損失の比率
が設定上の1:2とは異なる場合があります。
だからLABでは、
設定上のリスクリワード
だけではなく、
実績から計算した平均利益 ÷ 平均損失
も確認したいところです。
🧪 ぽっちゃり勇者LABではこう見る!
EAを検証するとき、
「TP100・SL100」
という設定値だけを記録するのではなく、
結果として、
① 勝率
② 平均利益
③ 平均損失
④ 実績リスクリワード
⑤ PF
⑥ 最大DD
⑦ 純利益
⑧ 取引回数
がどうなったかを見る。
そして、
TP/SLを変更すると、それぞれがどう動いたか
を比較する。
たとえば、
| 設定 | 勝率 | PF | 最大DD | 純利益 |
|---|---|---|---|---|
| TP100 / SL100 | ? | ? | ? | ? |
| TP150 / SL100 | ? | ? | ? | ? |
| TP200 / SL100 | ? | ? | ? | ? |
こんな比較です。
ここまでやると、
「リスクリワード2だから良い」
ではなく、
「リスクリワードを変えた結果、このロジックでは何が起きたのか」
を数字で判断できます。
ジョブくん「これはLABっぽいです!」
勇者「辞典の記事が、そのまま検証企画になってきた。」
エコーネ「知識を実験につなげるのがLABです♡」
4つの数字がつながった
これで自動売買LAB辞典の数字シリーズが4つになりました。
最大DD
→ どれだけ沈んだ?
PF
→ 総利益と総損失のバランスは?
勝率
→ 何回勝った?
リスクリワード
→ 1回の勝ちと負けの大きさは?
これらは別々の数字ですが、
全部つながっています。
たとえばTPを広げれば、
リスクリワードが変わる。
でも勝率も変わる。
その結果PFが変わる。
そして資産推移が変われば最大DDも変わる。
だから自動売買では、
一つの数字だけを良くすることより、全体のバランスを見る
ことが重要になります。
まとめ:リスクリワードだけを高くしても勝てるとは限らない
リスクリワードとは、
1回の取引における損失と利益の大きさの関係
を見る考え方です。
たとえば、
損失1万円
利益2万円
なら、
リスク:リワード = 1:2
です。
リワードがリスクより大きければ、勝率が50%を下回っても利益を残せる場合があります。
でも、
リスクリワードが高い = 優秀な自動売買
ではありません。
利益目標を遠くすれば勝率が下がる可能性があります。
だから、
リスクリワード
× 勝率
× PF
× 最大DD
を組み合わせて見る。
勇者「1:10にすれば最強!じゃなかった。」
エコーネ「でも理由まで分かったでしょう?♡」
勇者「うむ。数字は一人で冒険させちゃダメなんだな。」
ジョブくん「パーティーで評価しましょう!」
……ジョブくん、うまいこと言いました。
自腹で挑んで、数字で検証。
これで、
最大DD・PF・勝率・リスクリワード
という、自動売買を見るための4つの基本数字がつながりました。
次回は少し基礎に戻って、
「pipsとは?FXの値幅を表す単位を初心者向けに解説」
を攻略します。

投資に関する注意事項
当記事はリスクリワードや自動売買について学習・検証した内容を紹介するものであり、特定の金融商品・取引手法への投資勧誘や投資助言を目的とするものではありません。
記事内の数値は仕組みを説明するために単純化した例です。実際の取引では、スプレッド、手数料、スリッページ、約定条件などによって損益が異なる場合があります。
バックテスト・シミュレーション・過去の成績は、将来の運用結果を保証するものではありません。


